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汲ンのる園茶舗

街の人達に育てられました。

今年で創業50周年を迎えたみのる園。その歴史と共に歩んできた山口千津子さん は語る。先代社長が、脱サラして昭和33年に起業し、昭和45年に現在の天文館にて開店。それまでは 県庁勤務だった。茶舗としてのノウハウは何も持っていない。「何もないところ から始まった」と当時を振り返る。みのる園の歴史は、街と、街に行きた人々の 歴史だ。お茶の売り方を教えてくれたのはお客さんだった。こむらさきラーメン や金海堂書店の先代社長は、よくお店に来て下さりお茶を飲みながらサービス業 の在り方を話して下さった。「買わないお客様も大切に」これを繰り返し言われ たものだ。何よりお客様が大切なのだ。創業当時はお茶を紙袋に入れて売ってい た。秤に袋を置いて、中に注文された分量のお茶を入れる。その時に「一度にた くさん入れちゃあ駄目だよ。少しづつすくって何回も入れるとサービスしてくれ ているように感じるものだ」と、これは金海堂社長の指南だった。「50年間営業 を続けているお店はもう何軒かしか残ってないからね」と千津子さんは懐かしそ うに当時をふりかえる。 50年続けている分“なじみの客”が多いという。親子3代で利用してくださるお客 さんもいる。 最近の日本ブームのせいか、外国からのお客様も増えているそうだ。そんな時は 世界地図を取り出すのだという。「自分の国を指でさしてね。言葉は通じないけ どね。」と言うと、「不思議と意味が通じるのよ」そう楽しそうに語ってくれた 。



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